揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
篠原さんのお父さんは、【篠原千花】という人物についていろいろと教えてくれた。
1人娘である事。
幼稚園の時から、ピアノとバレエを続けているという事。
オムライスが大好きで、甘い物にも目が無いんだという事。
そして……。
5年の時から俺の事が好きだと、母親に話していたんだという事。
恋人なら、彼女の事をいろいろと知ってるはずだから。
そう言って話を聞き出したのは…まどかさんだった。
俺なんかよりはるかに乗り気な彼女は、明日篠原さんが京都から帰って来るのを駅まで2人で迎えに行くとも言い出した。
もちろん、その2人というのは俺とまどかさん。
明日は試合があるから無理だと訴えたんだけど、
『どうせケガして出られないんだから、休みなさい』
と、言われてしまった。
もしかしたら、由佳が試合に来るんじゃないかと警戒しての事なのかもしれない。
「本当に、ありがとうございました」
そう言って篠原さんのお父さんが家を出たのは、5時半を回った頃で。
由佳との約束の時間を1時間半も過ぎてしまっていた。
「鈴木先生には、病院に行くから休みますって連絡入れとくわね」
そう言ってまどかさんは、学校に電話をし始めた。
これで、家を出る口実が無くなってしまった。
そう…思っていた時だった。
俺は、さっきまで篠原さんのお父さんが座っていたソファにある物を見つけてしまった。
「あっ……」
それは、見覚えの無い黒い携帯電話だった。
1人娘である事。
幼稚園の時から、ピアノとバレエを続けているという事。
オムライスが大好きで、甘い物にも目が無いんだという事。
そして……。
5年の時から俺の事が好きだと、母親に話していたんだという事。
恋人なら、彼女の事をいろいろと知ってるはずだから。
そう言って話を聞き出したのは…まどかさんだった。
俺なんかよりはるかに乗り気な彼女は、明日篠原さんが京都から帰って来るのを駅まで2人で迎えに行くとも言い出した。
もちろん、その2人というのは俺とまどかさん。
明日は試合があるから無理だと訴えたんだけど、
『どうせケガして出られないんだから、休みなさい』
と、言われてしまった。
もしかしたら、由佳が試合に来るんじゃないかと警戒しての事なのかもしれない。
「本当に、ありがとうございました」
そう言って篠原さんのお父さんが家を出たのは、5時半を回った頃で。
由佳との約束の時間を1時間半も過ぎてしまっていた。
「鈴木先生には、病院に行くから休みますって連絡入れとくわね」
そう言ってまどかさんは、学校に電話をし始めた。
これで、家を出る口実が無くなってしまった。
そう…思っていた時だった。
俺は、さっきまで篠原さんのお父さんが座っていたソファにある物を見つけてしまった。
「あっ……」
それは、見覚えの無い黒い携帯電話だった。