揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
chapter27
2人でゆっくり話をする為に。
私と大翔君は、駅のそばの公園に場所を移した。
「実はここ、俺が諒斗を殴ったトコなんだよね」
そう言って悪戯っぽく笑うと、彼はグランドの方にある木製のベンチに腰を下ろした。
私の代わりに殴ってくれたのは聞いたけど、ここがその現場だというのは初耳だった。
「あの時は…ありがとね」
諒斗は、昨日私にこう言ってくれた。
『偽物の彼女の為に、わざわざ俺を殴りには…来ないよな?』
その言葉と、すぐ目の前にいる彼とを照らし合わせる。
いいの…かな?
優しい笑顔を向けてくれる彼に。
私は、自惚れてしまってもいいのかな……?
「俺が勝手にやった事だし。由佳の為って言いながらも、結局は俺の為だからさ」
「ううん。私は嬉しかったよ?」
それが例え、形だけのものだったとしても。
そう…続けたかったけれど、私はぐっと言葉を飲み込んだ。
「なら、良かった」
ホッとしたように声を漏らすと、彼は私の方に体を向き直して。
そのまま、じっと私の目を見てきた。
つられて、私も彼の方に体を向ける。
「話…なんだけどさ」
至って真面目な顔で、少し言いにくそうに彼が言葉を発する。
「うん……」
そう頷き返すしかなかった。
知りたかった真実がすぐそこにあるというのに。
今になって、知る事の怖さを感じていた。
自分の耳に届いてしまいそうなぐらいに鼓動が大きくなり。
体が小刻みに震えてしまっている。
自然と、視線を逸らしてしまっていた。
私と大翔君は、駅のそばの公園に場所を移した。
「実はここ、俺が諒斗を殴ったトコなんだよね」
そう言って悪戯っぽく笑うと、彼はグランドの方にある木製のベンチに腰を下ろした。
私の代わりに殴ってくれたのは聞いたけど、ここがその現場だというのは初耳だった。
「あの時は…ありがとね」
諒斗は、昨日私にこう言ってくれた。
『偽物の彼女の為に、わざわざ俺を殴りには…来ないよな?』
その言葉と、すぐ目の前にいる彼とを照らし合わせる。
いいの…かな?
優しい笑顔を向けてくれる彼に。
私は、自惚れてしまってもいいのかな……?
「俺が勝手にやった事だし。由佳の為って言いながらも、結局は俺の為だからさ」
「ううん。私は嬉しかったよ?」
それが例え、形だけのものだったとしても。
そう…続けたかったけれど、私はぐっと言葉を飲み込んだ。
「なら、良かった」
ホッとしたように声を漏らすと、彼は私の方に体を向き直して。
そのまま、じっと私の目を見てきた。
つられて、私も彼の方に体を向ける。
「話…なんだけどさ」
至って真面目な顔で、少し言いにくそうに彼が言葉を発する。
「うん……」
そう頷き返すしかなかった。
知りたかった真実がすぐそこにあるというのに。
今になって、知る事の怖さを感じていた。
自分の耳に届いてしまいそうなぐらいに鼓動が大きくなり。
体が小刻みに震えてしまっている。
自然と、視線を逸らしてしまっていた。