揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
chapter31
ダンダンッ キュッキュッ
体育館に響く、ボールとバッシュの音。
バスケなんて体育ぐらいでしか知らないけど、こうやって目の前で見るとさすがに迫力がある。
「カッコイイね、バスケって」
隣で見ている篠原さんは目を輝かせながら、コートを縦横無尽に走る選手達を目で追っている。
確かに、男の俺から見てもカッコイイと思う。
特に目立つのが、あの2人だ。
「大翔の知り合いの人って、どの人なの?」
たくさんいる長身のバスケ部員を見渡しながら尋ねる彼女に、
「あの5番と7番だよ」
ユニフォームに書かれたゼッケンナンバー5番と7番とを指差して答えてみせる。
それは、諒斗と由佳の元カレだった。
今日は日曜日だけど、案の定諒斗達のバスケ部は学校にいて。
どうやら試合らしく、小学生の俺達でも上手い具合に体育館に入る事ができた。
大歓声の中、諒斗達のチームが次々とポイントを取っていく。
前に由佳から聞いた通り、2年生の2人の活躍が凄かった。
「あの2人に用事があるの?」
知り合いに用事があるからと言って、今日は篠原さんをここへつき合わせてしまった。
とりあえず由佳の姿はなさそうで、内心ホッとしている。
「用があるのは、1人だけだから」
かき消されそうな程の黄色い声援が飛び交う中、俺はそう答えた。
そう。
俺が用があるのは、あの人だけだから……。
体育館に響く、ボールとバッシュの音。
バスケなんて体育ぐらいでしか知らないけど、こうやって目の前で見るとさすがに迫力がある。
「カッコイイね、バスケって」
隣で見ている篠原さんは目を輝かせながら、コートを縦横無尽に走る選手達を目で追っている。
確かに、男の俺から見てもカッコイイと思う。
特に目立つのが、あの2人だ。
「大翔の知り合いの人って、どの人なの?」
たくさんいる長身のバスケ部員を見渡しながら尋ねる彼女に、
「あの5番と7番だよ」
ユニフォームに書かれたゼッケンナンバー5番と7番とを指差して答えてみせる。
それは、諒斗と由佳の元カレだった。
今日は日曜日だけど、案の定諒斗達のバスケ部は学校にいて。
どうやら試合らしく、小学生の俺達でも上手い具合に体育館に入る事ができた。
大歓声の中、諒斗達のチームが次々とポイントを取っていく。
前に由佳から聞いた通り、2年生の2人の活躍が凄かった。
「あの2人に用事があるの?」
知り合いに用事があるからと言って、今日は篠原さんをここへつき合わせてしまった。
とりあえず由佳の姿はなさそうで、内心ホッとしている。
「用があるのは、1人だけだから」
かき消されそうな程の黄色い声援が飛び交う中、俺はそう答えた。
そう。
俺が用があるのは、あの人だけだから……。