揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「別に謝る必要ないよ。ちゃんと合意の上での事なんだから。あの時は私も投げやりだったし、あんたも…辛かったんでしょ?」
沙希のその言葉に、先輩の顔がゆっくりと上がった。
少し困惑した表情でじっと沙希を見つめている。
「由佳から聞いたよ。あんたは好きだった女の人に裏切られて、それからヤケになったんだって」
驚いた顔をしたまま、先輩は視線を私へと移してきて。
私は、ゆっくりと頷き返した。
家庭の事情で少し荒れていた沙希。
好きだった人に裏切られてヤケになっていた先輩。
お互いに、満たされない何かを求めていたんじゃないのかな?
私が…大翔君の代わりに先輩に抱かれようとしたのと同じで。
「今思えば、皆には悪い事したって思ってるよ。まぁ、それに気付かせてくれたのは由佳ちゃんなんだけど」
私の顔を見たまま、先輩は苦笑を浮かべていて。
思わず出て来た自分の名前に、私の鼓動は自然と速くなっていた。
「由佳ちゃんが彼氏を一生懸命想ってるのを見てたら、俺って何やってんだろう?って思ってさ。手当たり次第に女の子ナンパして、使い捨て感覚で扱ってる自分が情けなくなってきたんだよ」
「先輩……」
だって、私も先輩に抱かれようとしたんですよ?
言ってくれてるような立派な彼女じゃないんですよ……。
「由佳を最後まで抱かなかった事は、褒めてあげるわ。これからは、私も純平以外の男になんか抱かれたりしない。だからあんたも、ちゃんと1人の子を大切にしてあげなよ?」
どっちが先輩だか分からないような沙希の言葉に、彼は笑顔を浮かべて頷いた。
それを見ていた沙希の表情も、すごく穏やかで。
とりあえず、いい方向に進めたような気がする。
沙希のその言葉に、先輩の顔がゆっくりと上がった。
少し困惑した表情でじっと沙希を見つめている。
「由佳から聞いたよ。あんたは好きだった女の人に裏切られて、それからヤケになったんだって」
驚いた顔をしたまま、先輩は視線を私へと移してきて。
私は、ゆっくりと頷き返した。
家庭の事情で少し荒れていた沙希。
好きだった人に裏切られてヤケになっていた先輩。
お互いに、満たされない何かを求めていたんじゃないのかな?
私が…大翔君の代わりに先輩に抱かれようとしたのと同じで。
「今思えば、皆には悪い事したって思ってるよ。まぁ、それに気付かせてくれたのは由佳ちゃんなんだけど」
私の顔を見たまま、先輩は苦笑を浮かべていて。
思わず出て来た自分の名前に、私の鼓動は自然と速くなっていた。
「由佳ちゃんが彼氏を一生懸命想ってるのを見てたら、俺って何やってんだろう?って思ってさ。手当たり次第に女の子ナンパして、使い捨て感覚で扱ってる自分が情けなくなってきたんだよ」
「先輩……」
だって、私も先輩に抱かれようとしたんですよ?
言ってくれてるような立派な彼女じゃないんですよ……。
「由佳を最後まで抱かなかった事は、褒めてあげるわ。これからは、私も純平以外の男になんか抱かれたりしない。だからあんたも、ちゃんと1人の子を大切にしてあげなよ?」
どっちが先輩だか分からないような沙希の言葉に、彼は笑顔を浮かべて頷いた。
それを見ていた沙希の表情も、すごく穏やかで。
とりあえず、いい方向に進めたような気がする。