揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「あっ……」
私の姿を見つけると、その訪問者はひどく驚いた顔を見せ。
私の方へと慌てて駆け寄って来た。
「大翔と彼女の事、許したんだって?」
いきなり不躾な質問をしてきたのは、久しぶりに会った水沢で。
その表情には鬼気迫るものがあった。
「えっ?あ、うん……」
一瞬、意味が分からなかったものの。
それが篠原さんの事を指しているんだと気付き、とりあえず肯定した。
「それって、篠原さんが記憶喪失だからでしょ?」
今にも掴みかかりそうな勢いで尋ねられ、慌ててコクコクと何度も首を縦に振る。
彼女と会ったのは映画館以来。
しかも、大翔君とつき合いだしてからは初めてなのに。
まるで友達かの様な彼女の接し方に、少し戸惑いを覚えていた。
「だよね。そうじゃなかったら、大翔とつき合うのなんか許すはずないよね」
納得する様にそう呟いた後、彼女はくるっとリビングの入口の方へと身体ごと向きを変えた。
その先には、大翔君と…篠原さんの姿がある。
「この人はね、吉野君のお姉さんの由佳さん」
水沢が私を紹介すると、篠原さんは少し怯えた様子でこっちを窺っていた。
土曜日に会ってるから篠原さんも分かってるはず、と思いながら彼女を見ていたら。
水沢の口から思ってもみない言葉が飛び出してきた。
「この人が、大翔の本当の彼女なのよ」
「えっ?」
驚いて、水沢と篠原さんの顔を交互に見やった。
だって、そんな事今ここでバラしていいの……?
私の姿を見つけると、その訪問者はひどく驚いた顔を見せ。
私の方へと慌てて駆け寄って来た。
「大翔と彼女の事、許したんだって?」
いきなり不躾な質問をしてきたのは、久しぶりに会った水沢で。
その表情には鬼気迫るものがあった。
「えっ?あ、うん……」
一瞬、意味が分からなかったものの。
それが篠原さんの事を指しているんだと気付き、とりあえず肯定した。
「それって、篠原さんが記憶喪失だからでしょ?」
今にも掴みかかりそうな勢いで尋ねられ、慌ててコクコクと何度も首を縦に振る。
彼女と会ったのは映画館以来。
しかも、大翔君とつき合いだしてからは初めてなのに。
まるで友達かの様な彼女の接し方に、少し戸惑いを覚えていた。
「だよね。そうじゃなかったら、大翔とつき合うのなんか許すはずないよね」
納得する様にそう呟いた後、彼女はくるっとリビングの入口の方へと身体ごと向きを変えた。
その先には、大翔君と…篠原さんの姿がある。
「この人はね、吉野君のお姉さんの由佳さん」
水沢が私を紹介すると、篠原さんは少し怯えた様子でこっちを窺っていた。
土曜日に会ってるから篠原さんも分かってるはず、と思いながら彼女を見ていたら。
水沢の口から思ってもみない言葉が飛び出してきた。
「この人が、大翔の本当の彼女なのよ」
「えっ?」
驚いて、水沢と篠原さんの顔を交互に見やった。
だって、そんな事今ここでバラしていいの……?