揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「バレちゃったから、これでおしまい。もう今からは大翔の恋人じゃなくていいから」
楽しそうにそう告げるまどかさんを、驚いた様子で篠原さんは見上げた。
突然のお役御免に、何か言いたげな表情を浮かべているものの。
どんな言葉を発すればいいのか分からないようで、口には出せないでいる。
「短い間だったけど、ありがとね。ニューヨークに行くきっかけも作ってくれたし、千花ちゃんには感謝してるわ」
そんな篠原さんを無視して、まどかさんは次々と礼を述べていき。
ポンッと彼女の両肩に手を置いた。
「向こうでもし会ったら、声ぐらいは掛けてちょうだいね」
それが、彼女へのダメ押しだったようで。
肩を落として項垂れている篠原さんの所から、まどかさんはこっちへと戻って来る。
「ほんっと、最低」
そう毒づいたのは水沢で。
軽蔑する様な眼差しで、まどかさんを睨むように見据えている。
「篠原さんを利用するだけして、使えなくなったらポイなの?どうせ私も由佳さんも、大翔の彼女として認めてないんでしょ?」
水沢は…どこまで知ってるんだろうか?
私の知らない、大翔君の幼稚園時代からを知っている彼女。
まどかさんなんかよりも、もっともっとつき合いは長いはず。
「人聞き悪いわねぇ。認めるも認めないも、大翔が決める事じゃない」
大翔君が自分に逆らえないのを分かってて、まどかさんはこんな事を言ってる。
どうにかして彼をしがらみから解放してあげたいのに、自分は本当に無力で。
このままニューヨークに彼が行ってしまうんだとしても、私には止める術が無い。
楽しそうにそう告げるまどかさんを、驚いた様子で篠原さんは見上げた。
突然のお役御免に、何か言いたげな表情を浮かべているものの。
どんな言葉を発すればいいのか分からないようで、口には出せないでいる。
「短い間だったけど、ありがとね。ニューヨークに行くきっかけも作ってくれたし、千花ちゃんには感謝してるわ」
そんな篠原さんを無視して、まどかさんは次々と礼を述べていき。
ポンッと彼女の両肩に手を置いた。
「向こうでもし会ったら、声ぐらいは掛けてちょうだいね」
それが、彼女へのダメ押しだったようで。
肩を落として項垂れている篠原さんの所から、まどかさんはこっちへと戻って来る。
「ほんっと、最低」
そう毒づいたのは水沢で。
軽蔑する様な眼差しで、まどかさんを睨むように見据えている。
「篠原さんを利用するだけして、使えなくなったらポイなの?どうせ私も由佳さんも、大翔の彼女として認めてないんでしょ?」
水沢は…どこまで知ってるんだろうか?
私の知らない、大翔君の幼稚園時代からを知っている彼女。
まどかさんなんかよりも、もっともっとつき合いは長いはず。
「人聞き悪いわねぇ。認めるも認めないも、大翔が決める事じゃない」
大翔君が自分に逆らえないのを分かってて、まどかさんはこんな事を言ってる。
どうにかして彼をしがらみから解放してあげたいのに、自分は本当に無力で。
このままニューヨークに彼が行ってしまうんだとしても、私には止める術が無い。