揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「あなたのお父さんには悪いけど、正直嬉しかったわ」
悪びれる事無く、彼女はあっさりとそう答えた。
やっぱり……。
訊かなきゃ良かったと後悔しつつも、本音が分かったのは収穫だった。
「だって、誰にも邪魔されずに大翔と2人でいられるじゃない」
そう言って俺の左の頬を、白くて長い指で触れてくる。
だけど、その仕草に対して俺は何も感じない。
ドキッとするとか、性欲が湧くとか。
とりあえず、彼女の言葉を頭の中で繰り返していた。
どこまで本気なのか分からないけれど。
父さんが死んだ事を、彼女は嬉しかったと俺に告げた。
本来なら、俺は彼女を憎んでもいいのかもしれない。
「嫌いになった?」
それは、決して不安から尋ねる意のモノじゃない。
俺の答えを分かった上で、挑発的に誘うための言葉。
「……ならないよ。だって、俺もまどかさんと2人でいたいし」
気持ちのこもっていない言葉を並べ、頬に触れている彼女の手をぐっと掴んだ。
そのまま引き寄せて、もう一度深く口づけを交わす。
「んふっ…はぁっ……」
こんな愛のないキスの、どこが嬉しいのか分からない。
気持ちの入っていない言葉を、どうして喜べるのか分からない。
俺の気持ちがまどかさんに無いことぐらい、知っているはずなのに……。
悪びれる事無く、彼女はあっさりとそう答えた。
やっぱり……。
訊かなきゃ良かったと後悔しつつも、本音が分かったのは収穫だった。
「だって、誰にも邪魔されずに大翔と2人でいられるじゃない」
そう言って俺の左の頬を、白くて長い指で触れてくる。
だけど、その仕草に対して俺は何も感じない。
ドキッとするとか、性欲が湧くとか。
とりあえず、彼女の言葉を頭の中で繰り返していた。
どこまで本気なのか分からないけれど。
父さんが死んだ事を、彼女は嬉しかったと俺に告げた。
本来なら、俺は彼女を憎んでもいいのかもしれない。
「嫌いになった?」
それは、決して不安から尋ねる意のモノじゃない。
俺の答えを分かった上で、挑発的に誘うための言葉。
「……ならないよ。だって、俺もまどかさんと2人でいたいし」
気持ちのこもっていない言葉を並べ、頬に触れている彼女の手をぐっと掴んだ。
そのまま引き寄せて、もう一度深く口づけを交わす。
「んふっ…はぁっ……」
こんな愛のないキスの、どこが嬉しいのか分からない。
気持ちの入っていない言葉を、どうして喜べるのか分からない。
俺の気持ちがまどかさんに無いことぐらい、知っているはずなのに……。