揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
慌てて朝食を食べ、私は急いで身支度を整えた。


9時前に駅に行くと。

沙希は、改札の前で私を待ってくれていた。


「由佳!いきなりごめんねっっ」


私の姿を見つけるや否や、沙希は手を合わせてそう謝ってきて。

いつもより綺麗にメイクされてる彼女が、なんだか大人っぽく見えて。

もっとちゃんとメイクして来れば良かった、と後悔してしまった。


「それはいいんだけど、ホントに私でいいの?バイトなんてした事ないよ?」


どうせ暇になったからいいんだけど、沙希に迷惑をかけてしまいそうで怖かった。


「由佳なら大丈夫。やり方は教えるし、とりあえず笑顔で商品渡してくれればいいからっ」


「その笑顔が、大変なんじゃない?」


「相手がみんな、高崎君だと思ってくれればいいからさ」


その言葉にドキッとして、一瞬息が詰まってしまった。

そういえば、沙希にきちんと話して無かったかもしれない。


高崎君と別れて、今は大翔君とつき合ってるんだって事を……。
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