揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
だって、私の事を狙ってるって決めつけるのはおかしいと思うし。
先輩は、ただ後輩と学校の話がしたかっただけで。
相手が私じゃなくたって、きっと同じ事をするはずだから。
「ケンカなんて珍しいじゃん」
不意に声をかけられ、その方向を見ると。
隣の席に諒斗が来たところだった。
いつも仲のいい私達の言い争いを見て、冷やかすようにそう口を挟んできたのだ。
「ケンカじゃないわよ、説教よ説教っ」
そう言うと、沙希は自分の席に座って私に背中を向けてしまい。
すぐそばにいる親友が、なんだかちょっと遠くに感じてしまった。
「機嫌悪りぃなぁ」
そんな沙希を見ながら、諒斗がぼそっと呟く。
そのまま椅子に腰かけると、何か思い出したように私に話しかけてきた。
「そういや由佳って、弘登先輩と知り合いだったのか?」
思いがけない名前を出され、私の心臓はまた激しく動き出した。
そして、その言葉に反応を示した人がもう一人……。
「今、何て言った……?」
ゆっくりと振り返る沙希の顔は、どうにも怒りで引きつっているように見えて。
私は、一瞬息が止まるかと思った。
先輩は、ただ後輩と学校の話がしたかっただけで。
相手が私じゃなくたって、きっと同じ事をするはずだから。
「ケンカなんて珍しいじゃん」
不意に声をかけられ、その方向を見ると。
隣の席に諒斗が来たところだった。
いつも仲のいい私達の言い争いを見て、冷やかすようにそう口を挟んできたのだ。
「ケンカじゃないわよ、説教よ説教っ」
そう言うと、沙希は自分の席に座って私に背中を向けてしまい。
すぐそばにいる親友が、なんだかちょっと遠くに感じてしまった。
「機嫌悪りぃなぁ」
そんな沙希を見ながら、諒斗がぼそっと呟く。
そのまま椅子に腰かけると、何か思い出したように私に話しかけてきた。
「そういや由佳って、弘登先輩と知り合いだったのか?」
思いがけない名前を出され、私の心臓はまた激しく動き出した。
そして、その言葉に反応を示した人がもう一人……。
「今、何て言った……?」
ゆっくりと振り返る沙希の顔は、どうにも怒りで引きつっているように見えて。
私は、一瞬息が止まるかと思った。