揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「何かあったんじゃないの?」
私より20センチぐらい高い背を屈めて。
少し茶色がかった髪をかき上げて、真吾が心配そうに顔を覗きこんでくる。
心配掛けちゃいけないのに。
真吾じゃなくて大翔君を選んだ私は、真吾に泣いてるトコなんか見せちゃいけないのに。
最近、何だか泣き虫で嫌になる。
「ごめんね、全然大丈夫だから」
別に、振られたわけじゃない。
別れようって言われたわけでもない。
ただ、金曜まで連絡が取れないだけ。
それだけの事なんだから……。
「何かあったら話聞くって言わなかったっけ?俺って、頼りない?」
そう言って真吾は、長くて綺麗な親指で私の涙を拭っていく。
触れられてドキッとしながらも、私はゆっくりと首を横に振った。
「なら、何でも言ってよ?こんな風に、泣くの我慢してないでさ」
「……ありがと」
ちっとも変らない真吾の優しさに触れて。
この胸の中のモヤモヤを、彼に聞いてもらおうかと思い始めた時。
すぐ近くから、私達の方に向かって声が掛けられた。
私より20センチぐらい高い背を屈めて。
少し茶色がかった髪をかき上げて、真吾が心配そうに顔を覗きこんでくる。
心配掛けちゃいけないのに。
真吾じゃなくて大翔君を選んだ私は、真吾に泣いてるトコなんか見せちゃいけないのに。
最近、何だか泣き虫で嫌になる。
「ごめんね、全然大丈夫だから」
別に、振られたわけじゃない。
別れようって言われたわけでもない。
ただ、金曜まで連絡が取れないだけ。
それだけの事なんだから……。
「何かあったら話聞くって言わなかったっけ?俺って、頼りない?」
そう言って真吾は、長くて綺麗な親指で私の涙を拭っていく。
触れられてドキッとしながらも、私はゆっくりと首を横に振った。
「なら、何でも言ってよ?こんな風に、泣くの我慢してないでさ」
「……ありがと」
ちっとも変らない真吾の優しさに触れて。
この胸の中のモヤモヤを、彼に聞いてもらおうかと思い始めた時。
すぐ近くから、私達の方に向かって声が掛けられた。