揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「それで?小学生の彼とはドコまで進んでんの?」


私が真吾の温かい笑顔を思い出していると。

ホントにごく普通に、沙希がそう尋ねてきた。


「えっ?ど、ドコまでって……?」


「まさか、『映画館まで』とかふざけた答えはしないよね?男と女の関係がドコまでいってるか?って事よ。もう、手は繋いだ?まさか、キスはしてないよね?」


笑いながらそう言う沙希の横で、私は何度も頬を引きつらせていた。


キスどころじゃないんですよ、沙希お姉さま。

既に何度も、いくところまでいっちゃってますからっっ。


「あ、あはははは……」


引きつった笑顔に、乾いた笑い。

やっぱり、私に演技は無理だなぁ。


「何よ?もしかして、キスしたの?小学生とっ」


キスでこんなに驚かれるんだ……。

キスなら、告白した時に既にされちゃってるんだけど。


「やだっ、ホントにキスしたのっ?ほっぺにチューとか?」


「えっ?ち、違うよ……」


舌を十分に絡め合った、濃厚なディープキスを何度もしてるんです、お姉さま。


けど、そんな事恥ずかしくて言えるわけがないしっ。
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