揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「分かった、おでこにチューでしょ?もぉ、そういうのはキスに入らないからねっ」


私の曖昧な返事のせいで、沙希は勝手に自分で解釈していく。


やっぱり、小学生とエッチするってあり得ないのかなぁ……?


「あっ、あのねっ」


ちゃんとしたキスをしたんだっていう事を打ち明けようと、そう声をかけた時だった。


「吉野さん?」


背後から、突然女の人の声がして。

名前を呼ばれて振り返ると、そこには他校の制服に身を包んだ1人の女子高生の姿があった。


その顔には、確実に見覚えがある。

中学の卒業式以来だけど、面影はちゃんと残ってるから。


「片山さん……」


そう。

諒斗の元カノの…片山紗恵さんだった。
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