揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「大翔、菓子って何持って来た?」
学校から奈良に向かうバスの中。
隣に座る雅志が、膝の上に置いたリュックの中をごそごそと探りながら尋ねてきた。
「何だろ?買って来てもらったからな」
足元に置いたリュックを拾い上げ、中を覗いてみた。
普段あんまり菓子を食べない俺は、昨日まどかさんに適当に買っておいて貰ったんだけど。
「何か、すげぇ高そうじゃん。300円超えてるだろ?絶対」
袋に入った菓子を覗きこんだ雅志は、先生に聞こえないように小声でそう言った。
確かにそこには、まどかさんの好きな高級洋菓子店の焼き菓子などがたくさん入っている。
まどかさんは、きっと駄菓子とかなんて眼中になくて。
彼女にとっての『お菓子』とは、こういうものなんだろう。
「良かったら、食っていいよ」
どっちにしても、1人ではこんなに食べられないから。
袋を差し出すと、
「い、いいのかっ?」
目を輝かせながら、雅志は手を伸ばしてきた。
学校から奈良に向かうバスの中。
隣に座る雅志が、膝の上に置いたリュックの中をごそごそと探りながら尋ねてきた。
「何だろ?買って来てもらったからな」
足元に置いたリュックを拾い上げ、中を覗いてみた。
普段あんまり菓子を食べない俺は、昨日まどかさんに適当に買っておいて貰ったんだけど。
「何か、すげぇ高そうじゃん。300円超えてるだろ?絶対」
袋に入った菓子を覗きこんだ雅志は、先生に聞こえないように小声でそう言った。
確かにそこには、まどかさんの好きな高級洋菓子店の焼き菓子などがたくさん入っている。
まどかさんは、きっと駄菓子とかなんて眼中になくて。
彼女にとっての『お菓子』とは、こういうものなんだろう。
「良かったら、食っていいよ」
どっちにしても、1人ではこんなに食べられないから。
袋を差し出すと、
「い、いいのかっ?」
目を輝かせながら、雅志は手を伸ばしてきた。