揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「えっ?」「よしっ、撮れたぞー!」


篠原さんが驚いたような声を出したのと、鈴木先生がOKの合図を出したのは…ほぼ同時だった。


たぶん今の感じだと、俺と篠原さんって横向いてるんだろうな。

まぁ、俺はいいんだけど。


「ごめん、前向いて写れなかったね」


せっかくの写真だったのに。

女子って、きっとこういうの気にするんだろうな。


「ううん、それはいいんだけど……」


そう言いつつ、篠原さんはまだ何か言いたげな顔をして俺を見ている。

小柄で目のパッチリしている彼女は、雅志じゃなくても好きになる奴は多いかもしれない。


「夕飯の後ぐらいで、2人で話したいんだけど。いいかな?」


「う、うん」


「また旅館着いたら、時間と場所伝えるよ」


とりあえずそれだけ告げると、俺は先生のそばにいた雅志達の所へと向かった。

先生のカメラの画面で、今撮った写真をみんなで確認しているらしい。
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