それでも君を…
「空っ!!」
空はもう、待ち合わせした公園に来ていた。
「ごめんね、待った?」
こんな状況、漫画とかでよくあるなあ・・・
そんな事を思いながら、
わたしは空の近くへ駆け寄った。
「俺も今来たとこだから」
これもありきたりの言葉だなあ・・・
でも、ほんとカップルって感じがする。
わたしたち、本当につき合ってるんだなあ。
そんな事を考えていると、空が言った。
「じゃ、行こっか!」
「うん!」
空がリードしてくれている。
いつもは消極的な空なのに。
わたしは嬉しくなって、顔がにやけてしまった。
「なににやけてるの」
・・・見られてた!?
「え、いや、何でもないよ!アハハハ!」
わたしは嘘が下手だなあ・・・
今、そう思った。
「そんなに俺といるのが楽しいか」
「え!?」
え?この人、ナニイッテルノ?
「そーかそーかー」
「え・・・」
なに、もしかして意外とSだったり・・・?
「アハハハハハ!やっぱり可愛いなあ、日和は。」
「えっ!?」
な、なにを急に言っているの?
顔が赤くなってしまった。
「アハハハハハ!」
わたしは、空の意外な一面を発見してしまった。