冬うらら 1.5
□
あぁ??
心臓が―― 止まるかと思った。
何故、秘書がそんなことを知っているのか。
シュウがしゃべるはずがない。
ハルコか。
そんな疑惑が、胸をついた。
彼女は、この会社の秘書だったのだ。
それに、いまの秘書を推薦したのも彼女なのである。
何らかの交流があってもおかしくなかった。
ムカムカ。
結婚という事実を人に知られたのが、無用に腹立たしい。
秘密にしたいというワケではない。
しかし、興味半分でつつかれるのだけはごめんだった。
「仕事とは関係ねぇだろ」
棘の含まれる声で、カイトは怒りを伝えた。
この件については、触れられたくなかったのだ。
秘書にわざわざ教える必要もなかった。
女はおしゃべりなのだ。
一人に知られたら、会社中に広まること間違いナシである。
『そう…ですか。いえ…いま、社長の奥さんとおっしゃる方からお電話が入ってまして…ちょっとご確認が必要かと思いまして』
なにぃー!!!???
心臓が吹っ飛びそうな発言だった。
カイトの奥さんなんて、この世にたった一人だ。
メイ以外の何者でもない。
どうして、彼女が会社に電話を。
そういえば、ケイタイ番号を教えていなかった。
何かあったら、会社の代表電話に電話するしかないだろう。
仕事中に電話をしてくるほどの大事が起きたのか。
カイトは目を白黒させたまま、パニックに陥っていた。
いろんな予測が、勝手に頭の中を走り抜けるのである。
『何か切羽詰まったようは声の女性でしたが…では、会議中とでもお伝えてして、お切りしましょうか?』
現実は進む。
秘書は、気を利かせてそんなことを言った。
バカ野郎!
「つなげ!」
それこそカイトの方が、切羽詰まった声になりながら、電話に向かって怒鳴った。
もう、書類もボールペンも放り出している。
『は?』
怪訝な秘書の声。
「いいから、つなげっつんだ!!!」
あぁ??
心臓が―― 止まるかと思った。
何故、秘書がそんなことを知っているのか。
シュウがしゃべるはずがない。
ハルコか。
そんな疑惑が、胸をついた。
彼女は、この会社の秘書だったのだ。
それに、いまの秘書を推薦したのも彼女なのである。
何らかの交流があってもおかしくなかった。
ムカムカ。
結婚という事実を人に知られたのが、無用に腹立たしい。
秘密にしたいというワケではない。
しかし、興味半分でつつかれるのだけはごめんだった。
「仕事とは関係ねぇだろ」
棘の含まれる声で、カイトは怒りを伝えた。
この件については、触れられたくなかったのだ。
秘書にわざわざ教える必要もなかった。
女はおしゃべりなのだ。
一人に知られたら、会社中に広まること間違いナシである。
『そう…ですか。いえ…いま、社長の奥さんとおっしゃる方からお電話が入ってまして…ちょっとご確認が必要かと思いまして』
なにぃー!!!???
心臓が吹っ飛びそうな発言だった。
カイトの奥さんなんて、この世にたった一人だ。
メイ以外の何者でもない。
どうして、彼女が会社に電話を。
そういえば、ケイタイ番号を教えていなかった。
何かあったら、会社の代表電話に電話するしかないだろう。
仕事中に電話をしてくるほどの大事が起きたのか。
カイトは目を白黒させたまま、パニックに陥っていた。
いろんな予測が、勝手に頭の中を走り抜けるのである。
『何か切羽詰まったようは声の女性でしたが…では、会議中とでもお伝えてして、お切りしましょうか?』
現実は進む。
秘書は、気を利かせてそんなことを言った。
バカ野郎!
「つなげ!」
それこそカイトの方が、切羽詰まった声になりながら、電話に向かって怒鳴った。
もう、書類もボールペンも放り出している。
『は?』
怪訝な秘書の声。
「いいから、つなげっつんだ!!!」