冬うらら 1.5
□
お風呂場から直行してきた湿った身体を、そのままベッドの中に押し込んだ。
本人は、大丈夫そうなことを言っていたのだが、カイトはそんな言葉では納得しなかった。
彼女は、大丈夫じゃない時まで大丈夫と言う性格であることが、だんだん分かってきていたからだ。
初めて一緒にお風呂に入って、こんな騒ぎになってしまった。
カイトも普通じゃなかったし、彼女もそうだ。
たかが風呂、のハズだったというのに。
こんなことでは先が思いやられてしまう。
「んな、熱ぃ風呂に長く入ってっからだ……」
ベッドのへりに腰掛けて、彼女を見る。
本当は心配なくせに、自分の口ときたらこんな風にしか言えないのだ。
もっと、いたわるセリフが出てこないのか。
「ごめんなさい…でも、カイト、熱いお風呂が好きみたいだったから」
布団の陰に唇を隠すようにしながら、メイは小さな声でそう言った。
はぁ?
それには驚いた。
一体、どういう経緯で、彼が熱い風呂が好きだと思ったのか。
そんなこと、いままで言ったこともなかったハズである。
「あ、熱い風呂が好きなのは、おめーの方じゃ…?」
だから、呆然としながらそう言った。
それが、カイトの水を足さなかった理由だ。
「だって……」
「けど」
二人、言いかけた言葉をそのままに言葉を止める。
正確には、絶句だった。
そこで、やっと理由が分かったのである。
お風呂場から直行してきた湿った身体を、そのままベッドの中に押し込んだ。
本人は、大丈夫そうなことを言っていたのだが、カイトはそんな言葉では納得しなかった。
彼女は、大丈夫じゃない時まで大丈夫と言う性格であることが、だんだん分かってきていたからだ。
初めて一緒にお風呂に入って、こんな騒ぎになってしまった。
カイトも普通じゃなかったし、彼女もそうだ。
たかが風呂、のハズだったというのに。
こんなことでは先が思いやられてしまう。
「んな、熱ぃ風呂に長く入ってっからだ……」
ベッドのへりに腰掛けて、彼女を見る。
本当は心配なくせに、自分の口ときたらこんな風にしか言えないのだ。
もっと、いたわるセリフが出てこないのか。
「ごめんなさい…でも、カイト、熱いお風呂が好きみたいだったから」
布団の陰に唇を隠すようにしながら、メイは小さな声でそう言った。
はぁ?
それには驚いた。
一体、どういう経緯で、彼が熱い風呂が好きだと思ったのか。
そんなこと、いままで言ったこともなかったハズである。
「あ、熱い風呂が好きなのは、おめーの方じゃ…?」
だから、呆然としながらそう言った。
それが、カイトの水を足さなかった理由だ。
「だって……」
「けど」
二人、言いかけた言葉をそのままに言葉を止める。
正確には、絶句だった。
そこで、やっと理由が分かったのである。