白ウサギの宿命





ええーい、言っちゃえ!





「えっとね、」




「うん」





「人間みーんな、殺しに来たの」





男は目を丸く見開いた。




「……そんなこと出来んのか?」



「うん、勿論。魔神の必殺技使えば、一たまりもないよ」



私は自信満々に言った。




「それじゃ、生きたいって思ってる人は…どうなる?」






「え、そんなん死ぬに決まってんじゃん」



当たり前かのように、

私は言った。





「そんなん……可哀想じゃん」



「私は知らないよ。天兎様からの指令だもん」





男は不思議そうな顔をする。





「て、んう、さま?って何だ?」





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