白ウサギの宿命
避けられちゃったとなると、これはちょっとどうしようということになった。
まあ、もう殺すしいいか。
「殺そうとしたの」
男は“はぁ?”という顔をした。
「悪い?」
私が聞くと、
「いや、悪いに決まってんだろーが」
と、吐かした。
「で、避けないでくれないかな?」
迷惑なんだけど。的な顔をした。
男は笑った。
「フツー、避けるから」
言うこと聞かないな。
でも、ちょっと面白い。
「お前、一体なんなんだよ?耳とか生えてるし」
あ、そうだった、と思った。