愛かわらずな毎日が。

「………愛」


「やだな。そんな顔しないでよ」


「……うん。……ごめん」


肩の力が抜けたみつひろの、なんとも言えない表情を見て笑みがこぼれる。


「ふっ……、ふふっ」


「わ…っ、笑うなよ。こっちは真剣に、」


「ふふっ。真剣さは伝わった。しっかりと、ね」


「それなら、まぁ…、いいけど。
………いいんだけど、…………うん」


言葉が見つからないのか、言い出しにくいことなのか。

頭をガシガシと掻いたみつひろが、フーッと長く息を吐き出して黙り込んでしまった。


「なによ。まだなにかあるの?」


「ははは」


「笑ってごまかさない」


「………はい」


さっきと同じようにコホッと咳払いをしたみつひろが、椅子に座り直し姿勢を正した。

私はそんなみつひろの姿を、今度は頬杖をついて眺めていた。


どんな言葉を聞かされるんだろう。


内心ドキドキしながらも、それを隠すように平然を装って。


「あの、さ……」


「うん」


「もしそういうことになったら、愛に、……言えたらいいなと、……思ってたことがあって」


「うん」


「オレの中で、けじめっていうか。
愛に、どうゆー神経してんだ、って思われるかもしれないけど。っていうか、絶対に思うだろうけど。でも、」

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