愛かわらずな毎日が。

『愛に似合うと思って』

福元さんがプレゼントしてくれたピンクゴールドの指輪。

細身で、小さくはあるけれどダイヤが何粒も並べられている。

世間ではこれをハーフエタニティリングと呼ぶらしい。


「そういえば、そうだった」


指輪をプレゼントしてもらうなんて、考えてみたら福元さんが初めてだ。


「幸せ?」


「へっ!?」

驚いた私は自分の薬指からみつひろへと視線を移した。

突然の言葉に目を丸くした私に、みつひろは、

「わざわざ訊かなくてもわかるけどさ。
今、幸せだったりする?」

そう訊ねると、ゆっくりと口角を上げた。


『幸せ』

その言葉がポカポカと胸の奥を温めていく。

ポンと浮かんだ福元さんの笑顔が、私の口元を緩ませる。


なんだか泣きたくなるほどに。


「幸せ。とってもね」


だから、心配しないで。


「そっか。なら、よかった」


「会いに来てくれて、ありがと」


「正直、ギリギリまで迷ってたんだけどさ。
会いに来てよかったな、って思った。
話、聞いてくれてありがとう」


「ふふっ。どういたしまして」


きれいごとなんかじゃなくて。

彼女と幸せになってくれたら嬉しい。

ほんと、そう思うよ。



「そういえば。飲み会は何時から?」


「うん?……あぁ。もう少ししたら。でも、少しくらい遅れてもヘーキ」


「相変わらず、いい加減ね。ここから近いって言ってたけど。なんてお店?」


「ん?……ははは。ナイショ、」


「そんなこと、内緒にする必要ある?」


「まぁ、ナイショ、ってことで」


「あっ、そ」

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