愛かわらずな毎日が。
「間宮さん…っ。ちょっと、いいですかっ?」
更衣室を出たところで企画部の女の子にそう声を掛けられた。
「お、はよう。……っていうか。なに?」
企画部の使用する更衣室はひとつ下の階にある。
着替えもせずにやってくるなんて、よほどのことなのだろう。
朝の挨拶も忘れて私の前に立つ彼女は、眉間にシワを寄せ、唇をきゅっと噛み、険しい表情をしている。
え?
ちょっと待って。
もしかして私、なにかやらかした?
……でも。
最近、企画部に関する仕事はしていないと思うけど。
「あの…っ、」
「ちょっ、……ぅわっ、」
突然右腕を掴まれて、危うく手にしていた財布とスマホを落としてしまうところだった。
なに、いきなり。
なんなの。
「なに?どうしたの?」
「あっ、あの……っ」
頬を赤らめ、大きな瞳を潤ませた彼女の発した言葉に体が凍りつく。
「間宮さんて、福元部長と……、付き合ってるんですかっ?」