愛かわらずな毎日が。

申し訳ないという気持ちと、情けないという気持ちとが混ざり合って、私の中で大きく膨らんでいった。


「……ごめんなさい」


大きく膨らんだ感情が押し出した言葉は、たったのそれだけで。それしかなくて。

それでも。


そんな私に、「おいで」って。

福元さんの、ふわりと舞う声に引き寄せられるように腕の中へ飛び込んだ私のことを。

福元さんは、ちゃんと受け止めてくれた。


胸がいっぱいになって。

泣きそうになって。


ぎゅっ、と。福元さんの背中に回した手に力を込めた。


「福元さん」


「うん?」


「さっきは、……ごまかして逃げてきちゃったけど。……でも。福元さんを好きって気持ちまで隠すつもりはなかったの」


「うん」


「ごめんなさい」


私の体が微かに震えたのを感じ取ったのか、福元さんは、

「謝らなくていいのに」

そう言って私の背中を優しくさすってくれた。


もう、ごまかしたりしない。

逃げたりしない。


私は、福元さんを。

福元さんの優しさを。

福元さんのぜんぶを。


大切にしたい。

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