愛かわらずな毎日が。

そのひとは。

新卒者に混じって一際存在感を放っていた、青山さん。


入社説明会や事前研修で何度か会社に来てたみたいだけど、たまたま私が有休とっていたり、病欠だったりで、今日まで会えずにいた。

でも。見てびっくり。

女子社員が騒いでいたのもうなずける。


背が高くてスタイル抜群。

そのうえイケメンときたものだ。


なにより。

笑うとかわいいの。キュンキュンしちゃうの。


歳は、間宮さんのひとつ上なんだけど。

ぜんぜん、そんなふうに見えなくて。


なんか、もう。

ドキドキが止まらない、っていうか。


「運命かもしれません」


「………は?」


「運命、ですっ」


「森下の口から『運命』……って。ありえないんだけど」

ダンボール箱を抱え直した間宮さんが、そう言って鼻で笑った。


「なんで笑うんですか」


「だって。そういうキャラじゃないでしょ」


「キャラ崩壊しちゃうほどの出逢い、ってことなんじゃないですか」


「なによ。今日は何を言われてもイラッとしないんじゃなかったの?」


「気が変わったんです、」

< 246 / 320 >

この作品をシェア

pagetop