王子様のしつけかた☆
俺はやけになった。
キスがしたい。
「じゃ、罰ね」
そんな理由を付けて、比奈の頬にキスを
した。顔が赤くなるのをみて、また可愛
いと思った。
「え…!ダメだってば!」
そう言って、俺の胸に顔を押し付けてき
た。本当に恥ずかしいらしい。
俺はにやっと笑った。
「なんだ、本当はうれしいんだろ?バレ
バレ」
「…意地悪」
やっぱり、俺はこいつに惹かれている。
その気持ちは、あの2週間前に告った時
から変わらなかった。
もう、彼女しか見えない気がした。
そのくらい、愛おしさが積もっていた。