勝利を君に捧げよう
「うーん。
行きたい、かな。」
小学生にとってみれば、
沖縄へ旅行
っていうのは、かなりかっこ良くて
沖縄ってだけで旅行の格が断然あがる。
「だよな!」
満足そうに笑う雄哉に一度だけ頷いてみせた。
「類くんも、やっぱ行きたいんだ。」
「・・・・・うん。」
朱里ちゃんが俺の顔を軽く覗きこむ。
ちょっと顔が近くなっただけなのに
俺は、すぐに緊張して上手くしゃべれない。
「じゃあ、今度みんなで行けたらいいね。」
そう言って優しく笑った。