五人一首
汚い目をしたみんなが。
汚れた心をした人が。
泥まみれになった自分の手足が。
気持ち悪い。
また今日も、この手に湿った土がめり込むのだろう。
そして明日も、大好きだった人達に怯えながら過ごすのだろう。
涙を流さないように上を見上げた。
私の目に映った景色はとても綺麗で
空はどこまでも蒼かった。
雲はどこまでも高かった。
手を伸ばしても届かない程に。
そんな私を見て、空はきっと嗤うのだろう。
人気[ヒトケ]のない道の真ん中
上を見上げたのも意味をなくして
私は一人涙を流した。