五人一首
クラス表を見てそれぞれが自分達のクラスに行った。
当然、私達も
教室に着いてなんとなく辺りを見わした。
するとぽつんと一人寂しく椅子に座ってる女の子がいた。
まず目についたのは、まっさらで綺麗な机でもなく、少し緊張気味のクラスの人達でもなくどこか悲しげな少女の後ろ姿だった。
その姿は不思議と誰かと被って見えた。
『誰‥か?
誰かって‥だあれ‥?』
「ー‥はる」
「未晴!」
「ーーーーっぁ!!なんだ‥深麗か‥何‥?」
「ぼーっとしてたよ?大丈夫?」
「あっ‥うん。‥ごめん」
どうやら知らない内に自分の世界に入り込んでしまったらしい。