スノードーム
でも、痛いけど文句は言わない。
だってわかってるから。
これがヨシくんなりの心配の仕方なんだって。
それが何だか嬉しくて、少しだけ口元が緩んだ。
ぼふっと二人並んでベッドに横になれば(断じていかがわしいことはない)、なんとなく懐かしい気分になってくる。
ちらりと横を向けば、ヨシくんも同じように感じてるみたいだった。
「なんか…懐かしいね」
「だな」
ぼんやりと見上げる天井の模様は、昔から何一つ変わっていない。
すぅと息を吸い込めばいとも簡単に思い出す小さい頃の記憶。
ヨシくんは、こうやって私を慰めるのが昔から他の誰より得意だった。