スノードーム
『よ、ヨシく…!』
『カンナ…またないてるの?』
『だって、だってにぃにがぁ…うわぁぁー!!!!』
『なかないでカンナ。だいじょうぶだから』
お母さんに怒られたとき、お兄ちゃんと喧嘩したとき。
素直に謝ることの出来ない私を叱ってくれるのも、カンナは悪くないと抗議してくれたのもいつもヨシくん(お兄ちゃんとの喧嘩は十中八九私が悪かったけれど)。
時には一緒に怒られたりもしてくれた。
ヨシくんが私の名前を呼んで手を引っ張ってくれるなら、何でも大丈夫なんだと疑ったこともなかったけ。
「私昔、ヨシくんって私の悩みごと全部解決してくれるスパーマンかと思ってたよ」