スノードーム




ヨシくんがヒーローみたいな笑顔と格好良い台詞を置いて自宅に帰った翌日。


私の目蓋は残念なくらい赤く腫れぼったくなっていた。

二重どころか三重になってる気がする。

目を開けるのが非常に難しいです。

しかもお昼になっても治らない。


ブスが余計ブスに見えるよ(お兄ちゃんは"カンナの可愛い顔が…!"とか言いながら朝から悲鳴を上げていたが)。


そんな目元をなんとか前髪で隠しながら、私は雅と優美ちゃんと一緒に慣れない廊下を歩いている。

目的地は三年の教室。




「カンナちゃん…昨日帰っちゃったと思ってたら、そんなことがあったんだね…」


「てか、カンナが塚田先輩と幼なじみとか初めて知ったんだけど」




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