スノードーム




そして、前の方から感じるまつやんの視線。


ちらっと視線の先を見れば、マネージャーの話に相槌打ってるフリをしながらも俺のことを気にしているのがまるわかりな態度をとってるまつやん。


そんな姿が少しだけ、滑稽に見えた。


きっと俺の次の言葉を待ってるんだと思う。

どんな言葉を望んでいるのかも大体わかってる。


だけど、そんな言葉やるわけない。




「別に。帰りは迎えに行くから教室で待っとけって。ついでになんか食べて帰るかと思って聞いてるだけ」




可愛いからさ、一人で帰すの心配なんだよ。


そう最後に付け足せば、俺の言葉にピシッと橋上の表情が凍った。

まつやんが動揺したのもわかった。




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