スノードーム




ついに相槌打つのもやめたみたいだ。視線は完全にこっちを向いている。


そんなまつやんにガンガン話し掛けているマネージャーは全然気付いてないみたいだけど。


まつやんが欲しがっているのは否定の言葉。

"んなわけねぇだろ"とか"冗談だよ"とかそんな言葉を期待してるはすだ。


そんなの顔を見なくったってわかることだけど、その言葉をやるわけない。




(カンナと同じ思いしろっつーの)




「え、何そのデートみたいな感じ」


「デートかもな。あ、返事来た」




橋上の反応にまるで当たり前のような返事を返していればタイミングよく届いたカンナからの返事。

橋上が隣でなんか言ってるけど無視だ無視。



【お兄ちゃんにケーキ買ってきてって頼まれてるの!】




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