スノードーム
牡丹の花が落ちるように、夜中いっぱい降り続いていた雪はやっぱり朝にはつもりまして。
「まっしろだー…」
窓の外は一面綺麗な銀世界。
土や木々、家に降り積もったそれはまさに風景画のよう。
「きれー…」
指の先から深々と体を蝕む寒さに目を覚ませばこれだ。
見事としかいいようがない景色。
白一色に包まれた風景はとても素敵で私の心をガッシリと鷲掴みにする。
けれども。
鷲掴みにされたのは心臓も一緒のようで。
いかんせんこの寒さはいただけない。
寒い。凍る。本当に寒い。
布団から出たくないと本気で思う。
それでも学校に行かなくちゃならないのが、哀しき学生の務めだ。
無念なり。