スノードーム
「関係、ない…?」
私の言葉に先輩が思いっきり顔を顰めたのがわかった。
見たことないような怖い顔。
でもきっと、私の顔はそれ以上に酷いことになっているんだろうなと思う。
その原因は嫉妬か怒りか悲しみか。
それともどうしようもない遣る瀬なさか。
とにかくそんな顔先輩には見られたくなくて、私は自分の手と足にぎゅっと力を込める。
そして深く息を吸い込んだ。
覚悟を、決めて。
「彼女と楽しそうにしてるとこにわざわざ割り込むほど、私神経図太くないんです…!」
ドンッ
言い放つと同時に、私の両手は先輩の体を力一杯突き飛ばす。
予想外の衝撃だったのか、僅かによろけた先輩の体。