スノードーム




(だって、苦しかったんだもん)




何も言わないヨシくんにだんだん不安になって服の裾を引っ張れば、カンナのことじゃねぇよと軽く頭を叩いてくれる。




「…あんの、嫉妬焼きが」


「?」




吐き捨てるように小さく呟かれた言葉は聞き取れなかったけど、そのまま何も言わないところを見ると私に言ったわけではないらしい。


ならいいかと聞き返すことはせず、ヨシくんの隣に座り直した。


暫らくの間頭を抱えていたヨシくんだったが、考えがまとまったのか長い溜息を吐き顔を上げる。


そしてそのまま倒れるように私のベッドに仰向けになった。




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