【短】Secret Kiss
「川西、分かりやすすぎ。もう暗いし早く帰んないとダメじゃん」



滝川くんはそう言うと自分の席に行き、机の横にかけてあった鞄を取ると、


手に持っていた本をその中につっこんだ。



「ほら、早く。もうこの教室閉めるから誰も来ないよ」


「えっ、ちょっ……待って待って!!」



教室の鍵を指でクルクルと回しながらこっちを見る滝川くん。


あたしは慌てて帰る用意をすると、バタバタと教室を出た。



< 26 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop