雛菊の花
次の日も、そのまた次の日も、僕は五時間目をサボった。


しかし彼女は現れなかった。


だけど僕は彼女に会いたい一心で五時間をサボり続けた。







一週間後、僕はいつものように五時間目をさぼっていた。


[ズシャ…ズシャ…]
足音が聞こえ始めた。



僕は期待に胸を膨らましながら物影に隠れた。


ドキドキ…


僕の胸は高鳴る。


ドキドキ…


さっきの足音の人物が階段に座った。


僕はひょこっと顔を覗かせた。
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