あのねっ、お姉ちゃん龍太郎に紹介したい人がいるのっ
雛菊はその色白な少年に頬擦りしつつ。

「ちょっと待っててね、もう少ししたらやめるから」

引き続きベロチュー続行。

「ん゛ぅうぅぅうっ!」

もがくように、溺れる者が藁を掴むように。

少年の両手が虚空を彷徨う。

「アホかお前は!」

龍太郎は雛菊のツインテール、その片方を掴んで、少年から引っぺがした!

「ああんっ!龍太郎痛いぃっ、髪引っ張らないでよぉ」

いい所だったのに、と言わんばかりに口を尖らせる雛菊。

「どんだけ羞恥心ゼロだてめぇっ!続行するな!てか弟の前でチューして何で平気な顔なんだお前!それよかこんな場面見つかったら慌てろ!」

もうどこからツッコんでいいんだか。

龍太郎の方が混乱する。

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