12歳の彼氏
プロローグ
「お兄さん、最近、お兄さんの部屋から、泣き声とか聞こえるんだけど・・・きおせいかな・・・?」

そう言って、俺の弟は、いきなり訪ねてきた。

「そんなわけねえだろ・・・。」

やっと手に入れたんだ・・・ずっとほしかったものを。

そんなに簡単に失いたくない。ただそれだけなんだ。

たぶん、あいつは俺のことが嫌いだと思う。



でも、絶対に手放さない。

許されないなんてわかってる。

嫌われてもいい。おれが間違った愛し方をしてても。

それに、こいつ、俺の弟は、たった一人の家族。

こんなことしてるってばれたくない。だから俺は隠す・・・。

隠し通す!
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