ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「カホ…」


切なげな声に思考が揺さぶられる。

お願い、そんな声で名前を呼ばないで。

そんな声を聞いてしまうと自分に負けてしまいそうになるよ。


「……ヒロくん、……待って」

「なんで? 俺はずっと……」


やめて、ヒロくん!

それ以上は言わないで!

じゃないと……


だけどそのとき、タイミンングがいいのか悪いのか、人の話し声が聞こえてきた。

誰かが事務所に戻ってきたんだ。

てっきりみんな帰ったとばかり思っていたのに。


そして事務所のドアが開いた。
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