ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~


「やり直させて。そばにいさせて下さい」



言えた。

言ってしまった。

もう、引き返せない。

乱れる呼吸を整えていると2年半の苦しみからも解放されていくようだった。



「いいに決まってんだろ。その代わり、もう離さねえよ。それだけは覚悟しとけよ」



ぎゅっと抱きしめられて、甘い空気に満たされる。

ワイシャツ越しに感じるヒロくんの背中の筋肉を確認しながら、わたしも腕を伸ばしていく。

身体全体がたくましくなった。

わたしはその大きな胸にすがりつくように抱きついて、ゆっくりと溺れていった。
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