ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「口説きに入ったのはどうして最近なんだ?」

「さあ? でもわたしの爪を見て口説こうと思ったんだって」

「爪?」

「ネイルサロンに行ったの。その爪を見て、なにか勘づいたみたいだった」

「なにを?」

「その日ね、合コンの日だったんだよね。それを邪魔された」


と、ここまで言って初めて気づく。

馬鹿正直にもほどがあるってことを。

案の定、ヒロくんが『合コン』というワードに反応しているみたいだった。


「合コンなんて行くんだ? そういうの嫌いとか言ってなかったか?」

「それは……ヒロくんに彼女ができたっていうから。わたしも新しい出会いを見つけようと思ったの」

「へぇ」

「べ、別に。いいでしょ!」

「俺がいいたいのは、合コンのことじゃねえよ」
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