ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
唇と唇の距離が縮まっていくのがわかり、瞳をそっと閉じる。

頬にあった片方の手の平が顎のラインをたどり、耳の後ろから後頭部に届く。

もう片方の手の平は腰に添えられ、崩れそうなわたしを支えてくれていた。

やわらかく重なる。

最初は上唇をつまむように吸いつき、次に下唇へ。

丁寧に堪能するように。そしてそれはわたしを次第にその気にさせていく。


ヒロくんは昔からキスが上手だった。

余裕がなく、受け身でしかいられなかったわたしをリラックスさせて、キスは極上な幸せを与えてくれる行為だと教えてくれたのも、もちろんヒロくんだった。


キスをしながらソファの上でもぞもぞとヒロくんが動き出す。

そして背中を支えられながら、わたしの身体はそこに倒されてしまった。


それでも続けられるキスに戸惑いながらも、わたしは素直に応じていた。
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