ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
きっとこのまま……

そんな予感はたぶん当たっている。


ヒロくんの手が服の上からわたしの胸のあたりをそっと撫ではじめた。

久しぶりの感触に身体がビクッとなり目を開けると、ヒロくんがわたしに眼差しを向けたままゆっくりと唇を離した。


「夏帆莉、場所、変えようか?」


ヒロくんがわたしの髪を撫でながら言った。

わたしはさっきのアコーディオンカーテンの向こう側の暗闇を思い出し、思わず瞬きをしてしまう。


「だめか?」

「…」

「カホ?」


なぜだろう?

わたしは返事ができなかった。

わたしはヒロくんを拒んでいるの?
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