ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「この部屋、気に入った?」

「うん。すごく。とくにベッドルームが」


この間は得体の知れない不安とこのお部屋の闇に脅えていたけど。

こうして光を灯し、愛する人と語らいながら一緒にいるとまったくの別世界へと変貌する。


「だろうと思った。カホはこういうモダンなの昔から好きだったもんな」

「そんなこと言ったことあった?」

「部屋のカタログや雑誌を見ながら、気に入ったページに付箋していただろ。いつも趣味が偏っていたから」

「よく見てるね」

「たかだかコンビニで売っているような雑誌に付箋貼っている奴なんて俺の周りに滅多にいないからな」


その言葉に馬鹿にされている感じがして文句を言ったら、普段から勉強していて感心だって誉めてんだけど、と返された。

すごくいい雰囲気だったのにな。

でも、それもわざとだったのかな?

穏やかな雰囲気に落ち着いたお部屋で、わたしたちはそのまま眠りについた。
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