ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
そんな中、会場に小走りで入ってきたうちの社員の人が世良課長の方へ歩み寄る姿が目に入った。
そしてなにやら世良課長に耳打ちをしている。
最初は式典の進行の打ち合わせかなと思っていたんだけど。
やがて世良課長が神妙な顔つきになって会場の外に向かっていったので、わたしは嫌な予感を覚える。
「夏帆莉、どこいくの?」
「ちょっとトイレ」
麻美ちゃんにそう言うとわたしも世良課長のあとを追った。
重たい扉を開けて見渡すと数人の取り巻きがいるのが見えた。そこは階段のある場所。
わたしはゆっくりとそこに近づく。
心臓が音を立てる。
息を呑む。
救いを求めるように目が勝手に瞬たく。
そして、意を決してみんなの視線の先に目をやった。
あっ……
そこに見えたのは総務部の女の子。たしか今年入ったばかりの新入社員の子だ。
そして……
ヒロくん。
見下ろした先の階段の踊り場にヒロくんが立っていた。
そしてなにやら世良課長に耳打ちをしている。
最初は式典の進行の打ち合わせかなと思っていたんだけど。
やがて世良課長が神妙な顔つきになって会場の外に向かっていったので、わたしは嫌な予感を覚える。
「夏帆莉、どこいくの?」
「ちょっとトイレ」
麻美ちゃんにそう言うとわたしも世良課長のあとを追った。
重たい扉を開けて見渡すと数人の取り巻きがいるのが見えた。そこは階段のある場所。
わたしはゆっくりとそこに近づく。
心臓が音を立てる。
息を呑む。
救いを求めるように目が勝手に瞬たく。
そして、意を決してみんなの視線の先に目をやった。
あっ……
そこに見えたのは総務部の女の子。たしか今年入ったばかりの新入社員の子だ。
そして……
ヒロくん。
見下ろした先の階段の踊り場にヒロくんが立っていた。