ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「まさか!」

「でも近藤部長、腰を抜かしたように床にへたりこんでいるから」


ヒロくんがそんなことをするはずない。

なにかの間違いに決まっている。

人に手を上げるような人じゃないもん、絶対に。


ヒロくんはひとことも言葉を発することなく。

そばにいた総務部の女の子も、なにか怖いことがあったみたいに瞳を潤ませていた。


一方、末永組の近藤部長は怒りがおさまらないようで。


「小僧、こんなことをしてただじゃすまないぞ! 世良課長も世良課長だ! 部下にいったいどんな教育しとるんだ! 取引についても考えさせてもらうからな!」


ヒロくんと世良課長に向かって、怒りを込めて一気にまくし立てていた。
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