ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
式典が終わり、ホテルのパウダールームでわたしは麻美ちゃんになだめられていた。
「きっとなにか事情があるんだって」
「事情って?」
「それはわかんないけど」
「どうして総務部の女の子も一緒に行っちゃったの?」
「西倉さんがあとでちゃんと事情を説明してくれるって」
「今知りたいの!」
「夏帆莉……」
困り果てた麻美ちゃんが言葉に詰まる。
麻美ちゃんにぶつけても仕方ないことはわかっていても、やりきれないこの感情をどうしていいのか自分でもわからなかった。
「……ごめん。麻美ちゃんが知るわけないのにね。それはわかっているんだけど……」
ヒロくんの携帯はつながらないし。
あのあとヒロくんたちはどこに行ったのかすら、わからなかった。
司会だった世良課長も会場に戻って来なかったため、司会は急きょ、総務部長が代行し、そして、不穏な空気に包まれながら50周年記念式典が終わる。
華々しく和やかだった雰囲気は微塵も残っていなかった。
最悪な式典として幕を閉じたのだ。
「きっとなにか事情があるんだって」
「事情って?」
「それはわかんないけど」
「どうして総務部の女の子も一緒に行っちゃったの?」
「西倉さんがあとでちゃんと事情を説明してくれるって」
「今知りたいの!」
「夏帆莉……」
困り果てた麻美ちゃんが言葉に詰まる。
麻美ちゃんにぶつけても仕方ないことはわかっていても、やりきれないこの感情をどうしていいのか自分でもわからなかった。
「……ごめん。麻美ちゃんが知るわけないのにね。それはわかっているんだけど……」
ヒロくんの携帯はつながらないし。
あのあとヒロくんたちはどこに行ったのかすら、わからなかった。
司会だった世良課長も会場に戻って来なかったため、司会は急きょ、総務部長が代行し、そして、不穏な空気に包まれながら50周年記念式典が終わる。
華々しく和やかだった雰囲気は微塵も残っていなかった。
最悪な式典として幕を閉じたのだ。