ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「でも、それだけじゃない。うちで直接メンテナンスに入っている東京稜星大学にも末永組が関わっているだろ。近藤部長は東京稜星大学の管材課の人間に精通しているから、そっちの取引も危ないかも」

「どちらかというと、東京稜星大学の方が深刻かもね」

「そうなんだ。うちの年間の完工高の相当のパーセンテージを毎年占めている東京稜星大学に切られると厳しいなんてもんじゃない」


たったあれだけのことで、会社を揺るがすほどのことを引き起こしてしまったなんて。

ヒロくん、今、どれだけ辛いんだろう。

ヒロくんはぜんぜん悪くないのに間違いなく責任を感じているよね。

わたしになにができるんだろう?

近藤部長との面識もないし……



「ヒロくん……わたしはずっとヒロくんのそばにいるよ。もし万が一遠くに行くことになっても、着いていくから。来るなって言われても追いかけるから」

「本当に?」

「もう離れたくないの」

「俺もだよ。離れるなんて考えただけでもぞっとする」
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